拡大が懸念されるジカウイルス感染症とは

拡大が懸念されるジカウイルス感染症とは


今、世界中に感染が拡大しつつある「ジカ熱」。蚊が媒介するジカウイルスによって引き起こされる病気で、正式には「ジカウイルス感染症」といいます。2016年のオリンピック開催地・ブラジルでは大規模な流行が見られ、妊婦と胎児への影響が心配されています。今後日本への流入も危険視されているジカウイルス感染症についてご紹介します。

ジカウイルス感染症の基本知識

通称「ジカ熱」で日本でも広く知られているジカウイルス感染症は、平成27年5月以降、南米を中心に広がっている病気です。主に蚊によって媒介され、ほとんどの場合は軽症で済みます。感染しても発症する人は2割ほどですが、ギラン・バレー症候群となったり、妊婦が感染すると生まれてくる子供が小頭症などの障害を持ったりする可能性があります。

ジカウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は2~12日ほどで、感染者の8割はほとんど症状が現れません。残りの2割の人には発熱、発疹、結膜炎、関節痛、倦怠感などの症状が現れます。通常は比較的症状が軽く、特に治療をしなくても自然に回復します。発症から2~7日程度で治ることが多いようです。同様に蚊によって媒介される「デング熱」と比べると熱も軽度であり、全体的に症状は軽いという特徴があります。

しかし、ジカウイルス感染症の流行地域では小頭症などの胎児異常やギラン・バレー症候群の患者が増加しており、関連性が指摘されています。

ジカウイルス感染症の予防

ジカウイルス感染症は予防するためのワクチンや治療薬がありません。治療法は対症療法が主となります。このため、ジカウイルス感染症では、感染予防が重要となります。最も大切なことは、媒介する蚊に刺されないことです。また、蚊の発生を抑えることも重要です。

蚊の多い場所に行かないようにし、やむを得ず行くときは長袖長ズボンを着用し肌が露出しないよう気をつけましょう。虫除けスプレーや香取線香などで、蚊を近づけないことも大切です。湿った草むらや水溜りには蚊が集まったり産卵したりするので、家の周辺にこのような場所ができないようチェックしましょう。蚊の発生と繁殖を抑えることが、ジカウイルス感染症の予防につながります。

海外渡航を控えるということも、感染予防には欠かせません。特に妊婦や妊娠の可能性のある人は、流行地域への渡航を控えた方が良いでしょう。やむを得ず渡航する場合は、主治医と相談し厳密な防蚊対策を講じるようにしましょう。