知っておきたい卵巣機能不全の正しい知識

知っておきたい卵巣機能不全の正しい知識


卵巣は、女性の生殖活動を担う重要な器官の一つです。しかし何らかの原因で上手く卵巣が機能しなくなってしまうことがあり、これを「卵巣機能不全」と呼びます。不妊の原因になることもある卵巣機能不全は、女性の体にさまざまな影響を及ぼします。早期発見と治療に役立つ、卵巣機能不全の基礎知識を身につけましょう。

「卵巣機能不全」とはどんなもの?

卵巣は子宮の両側にある空豆のような形の器官で、月経のリズムを司っています。卵巣からは月経周期に関係する「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2種類の女性ホルモンが分泌され、排卵が起こります。2種類のホルモンが交互に分泌されることで月経周期を調整しているのです。卵巣機能不全では、卵巣の機能が低下して2つのホルモンバランスが乱れている状態となります。月経周期の乱れや排卵障害が起き、更年期に似た症状が出ることもあります。片方の卵巣に異常があっても、もう片方が働きを補うため、卵巣の病気は発見が遅れがちです。自覚症状もほとんどないため、検診などをきっかけに病気が発見されるケースが多くあります。

卵巣機能不全になると、月経に関わるさまざまな症状が現れます。だらだらと一週間以上月経が続く「過長月経」や、月経から次の月経までの間隔が長く空く「稀発月経」はよく見られます。悪化すると90日以上月経が来ない「無月経」や、月経が来ても排卵が起こらない「無排卵」が起こり、最悪の場合不妊症になってしまう恐れもあります。

卵巣機能不全の原因

卵巣は脳の視床下部と下垂体の指令を受けて動いています。このため、ストレスで自律神経のバランスが乱れると、その影響を受けやすい器官でもあります。日常的にストレスを感じていたり、強いストレスを感じると卵巣機能不全が起こりやすくなります。月経不順が気になる場合は、投薬などによりホルモン分泌を調整する必要があります。

卵巣機能不全は既述の通り、放っておくと不妊症につながりかねません。中には無月経のまま病院にいかない人などもいますが、そのままにしておくと治療しても正常な状態に戻らなくなる可能性があります。月経不順や排卵の有無が気になった場合は、できるだけ早く医師の診察を受けるようにしましょう。

卵巣機能不全はストレスが原因となることがほとんどですが、心理的なストレスだけでなく対外的なストレスにも留意する必要があります。特に見落としがちなのが、無理なダイエットや食事制限によるストレスです。偏った食事や不規則な食生活により、自覚はなくても体がストレスを感じていることがあります。

妊娠を希望しているけれど月経不順がある、といった人の場合は、食生活やライフスタイルの見直しが重要です。無理なダイエットで知らず知らずのうちに栄養不足状態になっていたり、卵巣の機能が低下している恐れがあります。できれば毎日3食規則正しく食べ、栄養バランスの良い食事と適度な運動を心がけるようにしましょう。

卵巣機能不全でも妊娠できる?

卵巣機能不全が悪化して無排卵や無月経になってしまうと、そのまま閉経してしまうのでは、と心配になります。しかし多くの場合は一時的に卵巣の機能が低下しているだけで、適切な治療をすれば月経や排卵が再開するケースがほとんどです。早期妊娠を望む場合は、月経再開後から不妊治療を始めることも可能です。早めに治療を開始するほど月経再開も早くなるので、気になる人はできるだけすぐに専門医に相談することをおすすめします。

また、冷え性の人や喫煙する人は女性ホルモンの分泌に悪影響を与えます。体質改善や禁煙で、ホルモンバランスを調える工夫をしてみましょう。